オーナーと後継者の意見がぶつかり、事業承継がなかなか進みません。この2人の意見の相違を解消するためにできることを教えてください。
オーナーと後継者が共に、各々の役割の違いを認識し、お互いを尊重しあうことが重要です。
1.オーナーから見た事業承継、後継者から見た事業承継
(1)オーナー側の意見
・自分が築き上げてきたものを任せるには、まだまだ不安な面があります。
・自分がしてきたのと同じような苦労をしていないのに口ばかり達者で、生意気に感じられます。
(2)後継者側の意見
・既に別の会社でサラリーマンをしていて、社長になりたくありません。
・社長として会社を経営していく自信を持てません。
・先代が引退した後も口うるさそうで、面倒です。
2.ギャップを埋めるために
(1)オーナー側に求められること
会社の未解決問題をそのままにしない(大きな借金の存在は明らかにしておく等)ことや兄弟姉妹・親族争いの火種を消し切ること等によって、スムーズな事業承継のための環境をつくる必要があります。
(2)後継者側に求められること
独自色を出すことに固執せず、先代がつくり上げてきたものに対して敬意を表すことが大切です。また、一人で突っ走るのではなく、重要な問題は先代に相談するといいでしょう。
←「後継者への代表の座の移転は、どのように行えばいいでしょうか?」前の記事へ 次の記事へ「経営承継円滑化法においては、どのようなことが規定されていますか?」→